小学館から、20世紀少年終わった。 [寝る]
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雑誌での連載はとっくに終わってたのだろうけど、
最終話のコミックが9月の終わりに発売された。
※上記は最新刊ではないです。
結末を見ればいままでのモヤモヤは晴れてすっきり寝れると思っていたのだけど
どうもすっきりしていない。いつまでも話が続いてたらよかった。
今のところ浦沢作品で一番終わり方がすっきりしたのはマスターキートンだろうか。
YAWARAなどのスポーツモノはあまり読んだことが無いので判らない。
モンスターの最後は個人的には納得しているのだけど、
やはり最後に向かって尻すぼみだったという意見の人も多い。
過程での謎をめぐる盛り上げが、20世紀にせよモンスターにせよ
一番面白いからこその、最終話への意見なのだろうけど。
その20世紀少年も堤幸彦が監督して映画化する。
しかも何部作かに分けて公開するようだ。
自虐の詩、20世紀少年、漫画をターゲットに映像化を狙う堤幸彦。
名作ばかりをハンティングしているけれど、
独断先行の名作狩り、大丈夫なのか堤幸彦。
映像界の独裁者みたいでなんだか少し怖い。
浦沢直樹にとっての20世紀は、ロックンロールとピースと万博と少年漫画だった。
少し世代の若い僕にとって、「ロックンロールは死んだ」と唄われ、
各地で続く万博は公共事業費垂れ流しで商業化され、
商業一色の世の中でバブルがはじけて価値観が曖昧になった。
漫画が国際的になる一方で友情と努力と勝利のジャンプが、方向転換を迫られた。
そして浦沢直樹の20世紀少年の作品の中ではこの古き良き20世紀と
21世紀を手前にしてロックンロールの死んだ20世紀が
21世紀を舞台にせめぎ合っている。
最終話を読んでもすっきりしないのは、
21世紀を現に生きてる僕らが昔のように希望を、友情を、努力を、勝利を、
そういった臭い言葉を、もう一度信じるか信じないか、
決めかねている時代に今も生きているからこそなのかもしれない。
トモダチとはそういう存在なのです。
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