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君の名は?ガリガリくん [遊ぶ]

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次の日には殆ど消えてしまった
車道の雪、屋根の雪。

芝生を覆い隠した雪も数日経つと
跡形なかった。

それでも何日も太陽の下でも
ふんばって解けずに残る雪。

我慢を重ねた彼らは雪と呼ぶには
あまりに固く、美しく、
そして孤独のよう。

繰り返す真夜中の冷たく
鋭い、けれど安らぎの時間も。
動き回れぬ固い身体を、
せつなくてせつなくて、
どうにか動かそうとすると、
崩れる身体を。

翌朝の日の光は
優しさとも厳しさとも呼ぶ
温もりで溶かし、凝固する
身体を再び。

ガリガリの雪たち
スノーマンにもなれず
転がる事もない雪たち。

あといくつの命だろうと
夜を越え昼を越え。

明日の何にも期待せず
けれど明日を待ち焦がれる。

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