街中が祝福、誕生日特典巡りはシダックスからスタート [太る]
.
12月暮れ、世間がクリスマスムード。
一年で一番夜が長い日。
あ、そういえば誕生日じゃん!と、見知らぬ猫に教えられ、
誕生日特典ツアーははじまった。
誕生日前日、カラオケのシダックスに入室。
どの街でも必ず見かけるシダックスは誕生日特典利用の王道である。
シダックスでは事前予約でケーキとシャンメリーをサービスしてくれる。
ケーキはなんとホール!シャンメリーもボトルと太っ腹である。
ケーキには手書きでその場ですぐ文字の書けるチョコプレートも付いていた。
ケーキ・シャンメリーは店員さんはあまり干渉しないで
普段どおりクールに運んできてくれるのであまり恥ずかしくはない。
この日の為に予約済だが、普段なら確認される希望機種が
なぜか聞かれなかった。
それには理由があって、モニターが12時を過ぎると自動的に切り替わって、
おめでとう映像が流れる仕組みになってるのだ。
12時をまわる瞬間はユニコーンの服部を熱唱(熱傷?)。
憂いのダーティーサーティー♪
歌い終わりに画面が切り替わり、
誕生日おめでとうメッセージが流れる。ちょっとしたサプライズである。
今後のツアーに備え、カラオケを切り上げる。
夜が明け通勤ラッシュが一息ついた頃、
都内へ向け出発、ツアーの昼の部の開始である。
これからはじまる祝福のパレードに心も弾む。
行き先は東京タワー。
数日後には東京タワー自身も50歳の誕生日を迎えるらしく、
その為か展望台へのチケット売り場は長蛇の列を成していた。
にもかかわらず、そんな列に並ぶこともなく、
誕生日者は案内カウンターで免許証をみせれば展望台への無料チケット、
カフェで使えるケーキ交換券、特製ポストカードがゲットできる。
案内のお姉さんは「おめでとうございます」と軽く会釈。
少し恥ずかしい。
さらに連れ添った家族も列に並ぶことなくその場で展望台へのチケットを購入できた。
と、特典パワーっ!!
展望台へと昇るまでの間、数十分並んだのだが、
その間も案内カウンターには誕生日特典を受けるお客さんが
やってきていた。みんな同じ誕生日なんだな。
東京の空、誕生日の空は、風が相当強いが
陽気は春のような、不思議な空気。
強風でさらに上の展望台へとつながるエレベーターは運行が制限されていたので、
カフェでケーキをいただいて最上階へは断念した。
この日は1時間以上待たないと昇れないらしく。。
そんな落胆の中、人ごみの中、
ガラス張りの床から撮った写真には偶然鳥が写りこんだ。
この鳥は祝福してくれているのだろうか♪
ケーキはカフェで売られている3種類のものから好きに選ぶ。
チーズケーキをいただくが、混雑する展望台で座るのもやっとである。
恐るべし、観光名所。平日とは思えない人の量。
そんな人ごみを避けるように、次なる特典へと向かう。
昨夜からケーキを食べてばかりなのだが、これからディナーである。
レストランのアウトバックステーキでは会員登録すると誕生日にステーキが無料!
やっぱ肉だ、肉。ケーキはもう、どうでもいいのだ。
アウトバックでは時に事前予約は必要なく、
誕生日特典のクーポン画面を携帯で提示すればいいだけ。
そして想像以上に大きなステーキがやってきた。
普通に食べるとうん千円もするお肉である。
そしてそして、ステーキだけではなく誕生日アイスとバースデーソングも
サービスしてもらえる、このツアーのラストを飾るに相応しい素敵なお店である。
もちろんアイスも歌もお願いした。(恥ずかしければ断れるシステムもありがたい。)
食後にアイスが来るまでの間が、妙に緊張する。
いつ歌を歌われるのだろうか・・・。
周りに迷惑だろうか・・・
・・・
忙しいのか時間がかかり、そわそわする。
そして、とうとうやってきたバースデーソング。
どういう顔をしていいのか、頼んだのは自分なのに解らない。
ぺこぺこ頭を下げ、お礼を言った。デジカメで写真撮影し、
すぐにプリントアウトして紙の写真立てに入れて持ってきてくれた。
素晴らしいサービスだ。
食後にコーヒーを飲んでる間も他の席でバースデーソングが歌われていたので、
大きく手拍子を打って仕返しした。同じ誕生日の誰かさんを辱めてやろうと、
一心不乱に手拍子を打つ。
そんな、このツアーでは、世の中にいる同じ誕生日のみなさんに、
街で知らぬ間に結構すれちがっているんだと、改めて思う日でもあったりする。
食後は東京駅まで戻り、丸の内のイルミネーションで夜の散歩。
クリスマスの時期に生まれ、クリスマスムード一色に
何か腹立たしさを感じていた時期もあった。
プレゼントは必ずサンタの絵か、もみの木か、緑と赤でラッピングされていたし。
でも今は、キレイなイルミネーションも
デコツリーも、
自分を街全体が自分を祝福してくれてんだと思える。
東京の街全体が、誕生日を祝福してくれてるんだ。
特典を利用した上に、そんな大それた誤解も勝手に妄想できるなんて、
なかなか贅沢じゃないか。
ありがとう、東京。
ありがとう、特典。
.